12 November 2010

清き一票を!?


こちら、ハロウィーンの続きではない。

昨夜、友人と飲みいざ帰りましょうとなった時、
近くになにやら人だかりが。
覗いてみると、扮装した一団が演説していたのだ。

実はこの人たち、今月28日に行われるカタルーニャ州選挙に
立候補しているCORIという政党の候補者たち。 
ギャラリーは冷やかし半分に演説を聞いていたけれど、
本人たちはいたって真剣。深夜0時をまわっていたけど・・・。

写真のエルビス・プレスリーの格好をした
おじさん(Ariel Santamaria)が手に持つポスターは、
ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』のパロディーで、
女神の顔が、写真左のおばちゃん(実際は男)。
このおばちゃん、Carmen de Mairenaといって、
バルセロナでは有名は娼婦(?)だったとのこと。


そもそもこのCORIというのは、エルビスおじさんが
「右翼も左翼も20世紀的なコンセプトだ。
我々は21世紀的ヒューマニスティックな政党を目指す」
とカタルーニャのReusで立ち上げた政党で、
ご覧のとおり、自らが「際もの」となることで、
街にあふれる似たような境遇の人々の権利を訴えるのが目的とか。



カタルーニャ語での演説だったので、
全部は理解できなかったけれど、
訳してくれた友達によると・・・
「選挙に勝利したら市内全域にマリファナを植えます」
とか
「街に安心してセックスできるような場所を設けます」
とか
「市役所の前で素っ裸で写真を撮ってカレンダー作ります」
などなど・・・。
そしてズボンを脱いでおパンツ丸出し。
なので、写真、よく見ると社会の窓が開いている・・・。 

言ってることはすべて冗談としかとれないけれど、 
2007年の選挙では、1,831票獲得しているというから驚き。



最後にいただいたSantamariaの選挙ポスター。
なんてポップな道化姿!
そういば、日本にも覆面議員っていたよね・・・。

あなたの清き一票、彼に託したいと思う?


08 November 2010

パパモヴィル


たぶんもう一生会うことはないだろう人物にお目にかかったわ。
その人とは、ローマ法王ベネディクト16世(以下、パパ)!!
バルセロナにやって来て本日サグラダ・ファミリアでミサを行った。

というわけで、前日バルセロナ入りしたパパだが、
到着一時間前、偶然到着予定のカテドラルの前を通りかかると、
すでに人だかり。

パパの来訪には賛否両論あって、
私の回りはすべて反対派なので、
この歓迎ムードには驚いた。
というのもバチカンの青少年への性的暴力とか、
中絶や同性間の婚姻を認めないスタンスが、
今の時代、あまりにも現実離れしているわけで。


そんなわけで、前日から集まった人々は、
修道女だったり、カトリック系の学校に通う学生、
もしくはたまたま居合わせた観光客のようだった。

さて、本日、
朝から上空を旋回する報道ヘリの音で眠りを妨げられる・・・。
こうなったら・・・とバルセロナ市のホームページを開けると、
ご丁寧にパパが特製車、"Papamóvil"(その名もパパの車)
で通過するルートと時間が記載してある。

ということで、カテドラルが近所ということもあり、
サグラダ・ファミリアでのミサ終了後に、
その近くに行ってみることにした。
パパ見物というより、パパの見物人を見物に行くために。


いや〜、いますいます。
見物人より多い警察官の数。
数メートルおきにびっちり。
9月29日のゼネストの時より警備は徹底してたわ。

パパの通過ルートはもちろん全面通行止め、
サグラダ・ファミリア周辺は、
近隣住民、もしくは最寄りの店舗で働く人で、
なおかつ通行書を持っていないと入れないという、
厳戒例が敷かれたいたらしい。
そんなんで、近隣住民の中には、
パパの姿を見たい人にテラスを法外な値段で貸す、
という裏ビジネスまで横行したとかしないとか。


結局その手のビジネスは、
アジテーションの横断幕を掲げるために貸して欲しい、
という訪問反対運動を繰り広げる人々からの問い合わせばかりで、
失敗に終わったというが、確かにいた、テラスからの見学者。


そして時は経ち・・・。
通過予定時刻の13時を30分程過ぎた頃
ついに登場しましたPapamóvil。
すんません。
案外動きが速かったのと、自分の目で見たかったのが先攻し、
しけた写真しか撮れなかった・・・。
かろうじて手が写ってますな。

ドイツ出身だからかどうかは定かではないが、
papamóvilはさすがのメルセデス製。
高座から見物人に手を振っていた。
私には、建築家の故・黒川紀章が、
立候補時に使っていた選挙カーに見えてならなかった・・・。
もしくはデイサービスで連れて行かれるおじいちゃん。


こちら後頭部。
写真はないけれど、私はちゃんとお顔を拝見。

この流れで、その前には国王と王妃も通過したそうで。
車は見たけど、まったく中身には気がつかなかったが・・・。
これだけのVIPがバルセロナに集結するのもそうないことだろう。


あれこれと言われているが、
この数日、パパの訪問が逐一ニュースで報道され、
当然ミサの様子は同時中継。
そしてこれだけの人が集まるわけだから、
いくら信心深くなくてもここはカトリックの国なのね、
と改めて感じた日であった。







06 November 2010

学園祭クイーンを探せ!


日本では秋の学園祭シーズンかしら。
こちらも一昨日大学の学園祭がありまして・・・。
とはいっても今年はイリーガルらしい。
不況のせいで大学は祭りにお金は使いたくない、
というのが大方の見方。

そえば日本で学生やっていた頃、
私の大学の学園祭も当局と学生間の対立で中止になったっけ。
ことごとくそんな時に当たってしまうのね。。。

そんな祭り当日なのに、
5〜9時まで授業の予定が・・・。
日にち変更を切望した私たちだが、
残念ながらその日は課題提出の日。
先生、絶対ドSに違いない。

ほとんどの学生は授業がないかサボっているのに、
私たちは眠れぬ夜を明け祭り当日を迎えたのだった。

それでもその雰囲気を味わいたいと、
クラスメイトと3時半に集合してみた。
すでに大学構内、あらゆる飲み物片手に、
おかしなテンションの人々で溢れかえっていた。
近くにいたお兄さんから「バレンシアの水」と呼ばれる
オレンジジュースと炭酸水を割ったと思われる
怪しいお水を入手し乾杯。

ちょっとしたいい気分で授業に向かったんだけど、
退屈な授業はやはり退屈なままだった。
しかも、自分が持って来た課題の写真を
みんなに見せて説明しろと来たもんだ。
これで私の酔いはまったくもって冷めたもんだ。
外では大音量で音楽が鳴っているというのに授業続行。

結局ドS先生は9時15分を回っても授業を終えてくれなかったが、
ヘロヘロと教室を出て行くと、大学内、混乱を極めていた。


ビンやらカンやら、ゴミが散乱している。

さて、終電近くまでそのまま飲んだのだが、
帰りの電車は凄まじいものだった。
ラッシュ時の東海道線の東京〜横浜間と同じ距離、
ほぼ学生しか乗っていない車内は大声で歌う人々、
ほかの乗客にヤジを飛ばす意識不明の学生、
そんな中でトイレに行きたい私の意識も、
どこか遠くへ行きそうになり・・・。

そして学園祭クイーン、探し損ねたのだった。。。