08 November 2010

パパモヴィル


たぶんもう一生会うことはないだろう人物にお目にかかったわ。
その人とは、ローマ法王ベネディクト16世(以下、パパ)!!
バルセロナにやって来て本日サグラダ・ファミリアでミサを行った。

というわけで、前日バルセロナ入りしたパパだが、
到着一時間前、偶然到着予定のカテドラルの前を通りかかると、
すでに人だかり。

パパの来訪には賛否両論あって、
私の回りはすべて反対派なので、
この歓迎ムードには驚いた。
というのもバチカンの青少年への性的暴力とか、
中絶や同性間の婚姻を認めないスタンスが、
今の時代、あまりにも現実離れしているわけで。


そんなわけで、前日から集まった人々は、
修道女だったり、カトリック系の学校に通う学生、
もしくはたまたま居合わせた観光客のようだった。

さて、本日、
朝から上空を旋回する報道ヘリの音で眠りを妨げられる・・・。
こうなったら・・・とバルセロナ市のホームページを開けると、
ご丁寧にパパが特製車、"Papamóvil"(その名もパパの車)
で通過するルートと時間が記載してある。

ということで、カテドラルが近所ということもあり、
サグラダ・ファミリアでのミサ終了後に、
その近くに行ってみることにした。
パパ見物というより、パパの見物人を見物に行くために。


いや〜、いますいます。
見物人より多い警察官の数。
数メートルおきにびっちり。
9月29日のゼネストの時より警備は徹底してたわ。

パパの通過ルートはもちろん全面通行止め、
サグラダ・ファミリア周辺は、
近隣住民、もしくは最寄りの店舗で働く人で、
なおかつ通行書を持っていないと入れないという、
厳戒例が敷かれたいたらしい。
そんなんで、近隣住民の中には、
パパの姿を見たい人にテラスを法外な値段で貸す、
という裏ビジネスまで横行したとかしないとか。


結局その手のビジネスは、
アジテーションの横断幕を掲げるために貸して欲しい、
という訪問反対運動を繰り広げる人々からの問い合わせばかりで、
失敗に終わったというが、確かにいた、テラスからの見学者。


そして時は経ち・・・。
通過予定時刻の13時を30分程過ぎた頃
ついに登場しましたPapamóvil。
すんません。
案外動きが速かったのと、自分の目で見たかったのが先攻し、
しけた写真しか撮れなかった・・・。
かろうじて手が写ってますな。

ドイツ出身だからかどうかは定かではないが、
papamóvilはさすがのメルセデス製。
高座から見物人に手を振っていた。
私には、建築家の故・黒川紀章が、
立候補時に使っていた選挙カーに見えてならなかった・・・。
もしくはデイサービスで連れて行かれるおじいちゃん。


こちら後頭部。
写真はないけれど、私はちゃんとお顔を拝見。

この流れで、その前には国王と王妃も通過したそうで。
車は見たけど、まったく中身には気がつかなかったが・・・。
これだけのVIPがバルセロナに集結するのもそうないことだろう。


あれこれと言われているが、
この数日、パパの訪問が逐一ニュースで報道され、
当然ミサの様子は同時中継。
そしてこれだけの人が集まるわけだから、
いくら信心深くなくてもここはカトリックの国なのね、
と改めて感じた日であった。







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