9月29日、スペイン全土でゼネストがあった。
名目上、危機に瀕するスペイン経済における
サパテロ政権が取った対策についての抗議だけれど、
この日、バルセロナは一部の人々が暴徒化して、
それはそれは荒れた状況だった。
一部の多国籍企業のショップなどは、
ガラスが割られて略奪にあったりね・・・。
写真は市庁舎前の様子。
警察が大通りを封鎖し、装甲車が猛スピードで行ったり来たり、
それに合わせて投石したりヤジを飛ばしたり、
こんな厳戒態勢なバルセロナを目撃したのは初めて。
大量の人がドバーっと一斉に走ってこっちに向かって逃げてくるから、
なんか一緒になって走ったりして、正直怖かったっす。
騒ぎが静まった後の通りの様子。
ゴミやら瓦礫が道路にまき散らされてひどいことに・・・。
働く人の権利のためにストをやっているのに、
暴れた人はあらゆる社会システムに反対する人や、
ただ単に暴れたい人という噂も聞き、
その後の片付けで市の多大たる税金が使われたかと思うと、
結局働く市民の首を絞めているだけじゃないかと疑問。。。
その影響で、旅の最終日だった大谷さんとのラストディナーも
ほぼ市内すべての店が閉まる中、お店を探すのにまず一苦労。
そしてこの日グラナダに滞在していた野呂新婚ご夫妻は、
なんとアルハンブラ宮殿が開かず見れず仕舞いという結果。
前日にスト情報を聞き、買い込んでいた食料でもって、
一日ホテルで飲み明かしたとか・・・。
こんなんも含めてスペインです。ということなのかしら。
ある意味貴重。
大谷さんが去り、
野呂夫妻が再びバルセロナに戻って来た頃、
私の体力は前日の騒ぎもあって限界に達していた・・・。
だが最後のお役目〜。
実は野呂夫妻が南スペインに行っている間、
私の古びたピソには彼らがおみやげに購入した
カンペールの靴とリヤドロの陶器が保管されていた。
暴徒もまさか貧乏学生の家にこんな高価なものがあるとは
想像及ばなかっただろう。襲撃されずに済んでホッと一安心。
無事、主の元へ返却となった。
最後の夜はやっぱりビールで乾杯!
野呂さん、もとい大串さんの笑顔はやっぱり最高!!
幸せオーラのなせる技か、日本で最後に会った時よりも、
より一層、顔に福が溢れ出ていたこと間違いなし。
まだ若干熱があったが、ついついビールが進んで・・・。
こうして日本からの来客はすべて去って行ってしまった。
彼らの背中を見送った後、満足感と共に襲って来る
どうしようもない淋しさは毎度変わることはなく、
一人になった今、
それでもバルセロナに根を張って生きること、
ここでしか感じることのできないことを改めて考えている。
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