16 March 2011

11-M 忘れられない日


日本のみなさんへ。

今回の震災で被害を受けた方、
そして今もなお様々な恐怖に直面している方、
心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

3月11日に起きた地震を知ったのは、
バルセロナ在住の日本人の友人からの電話だった。
テレビをつけて流れてくるイメージに顔面蒼白・・・。
日本にさっそく連絡を取ろうとしても電話が通じなかったり、
送ったメールも届かず戻ってきてしまったり・・・。
当日は家族、友人の安否を知るのも難しく、心配ばかりが募った。
幸いみんな無事にいることがわかって安心したけれど。

こんなに遠くにいるにもかかわらず、
居ても経ってもいられないのだから、
常に余震やその後の核施設の行方を肌で感じている人たちにとって、
そのストレスは計り知れないものだ。

実は3月11日はスペイン人にとっても忘れられない日。
2004年、マドリードで列車爆破テロが起きた日。
スペイン語で3月をMarzo(マルソ)というため、
こちらでは、その日を11-M(オンセ - エメ)と呼んでいる。

さてこの事件、日本でどれほどの人が記憶にあるだろうか?
事件や自然災害がほんの数年で風化していくのが世の常。
それでも当事者にとっては忘れがたきこと。
スペイン人にとっても日本人にとっても、そして世界中の人にとっても、
11-Mという日を忘れないということを忘れないでいたい。

ここ数日、友人はもちろんのこと、
思いがけない人、通りがかりの人、本当にたくさんの人から
日本の家族や友人を心配する声をかけてもらった。
身体的に日本で起こってることを感じることができずもどかしいけれど、
せめてその声を伝えたいと思う。
そして日本で起こっていることをこっちの人にも伝えたいと思う。

どうか、この事態がこれ以上悪くならないこと、
そして、一刻も早く良い方向に向かうことを祈っている。

07 March 2011

カーニバル♪♪♪


今週末、スペイン各地では春の到来を告げるカーニバルが各地で行われた。
市場のお姉さんまでカーニバル仕様なのにはビックリ!

カタルーニャの有名どころはSitges(シッチェス)だが、
そこまで行く気力のない私は、5日土曜日に開催された
地元バルセロナのParal-lel通りのカーニバルを見物に行った。
甘く見ていたがかなり本格的で度肝を抜いた。
35グループ、約2500人が仮装行列に参加したとか。


行列に参加する人たち以外にも、友達同士で仮装して練り歩く人続出。
みなさん冬ごもりの間にこの扮装を考えていたのかしら。。。
こういう時の祭にかける熱意と労力は惜しまないスペイン人なのである。


さてパレードはバルセロナ市内の各地区や、
中南米出身の人々による団体なんかに別れての参加だったけれど、
私の一番のお気に入りは、この象さん。
La Bordetaという地区のもの。
左右の象のパネルを真ん中に挟まったお兄さんたちが
自由自在に操ると、それはそれはダイナミックな動きとなり、
まるで本物の象が動いているかのようだった。

続きましては衣装や踊りで魅せる女性たち。


男性陣の汗のしたたりも美しかった。


 そして私の好物の仮面たち。鎌倉の面掛行列を思い出したわ。

 
その後、世界各地に広がる仮面文化について、
一緒に行った文化人類学者の卵である友達と熱く語り合い、
どうして人には変身願望があるのか研究してくれと迫ったのである。

これを機に一気に春がやって来てくれるといいのだが。。。
まだまだ朝晩は冷え込むバルセロナだけど、
日没は19時過ぎと確実に春の足音が聞こえる。

03 March 2011

一年越しのカルソッツ


冬の味覚、カルソッツを堪能!

日曜の正午近く、クラスメイトの電話で起こされると、
「チケットあるけど、来る?」とのお誘い。
去年、食べたかったのに逃したので今年こそはと、
食べたい食べたいを連呼していたのが功を奏した。

カルソッツとはなんぞや?というと、
カタルーニャ地方特産の太い長ネギ。
年末から4月上旬までの季節もので、
この時期、カタルーニャではカルソッツを出す専門レストランも登場する。
私が行ったのは屋外でのカルソッツ祭り。
会場に到着すると予想以上の人出。
偶然友達に遭遇するも、彼女たちはチケットが売り切れであえなく退散。
否が応にも期待は高まる。


焼きを担当するお兄さん達、防護マスクで完全防備。笑


長い行列の先に見えてきたのは、カルソッツの他に、
Pa amb Tomaquet(パンににんにく、トマトをこすりつけたもの)と
サルチッチャというソーセージ、ジャガイモ丸ごと、オレンジのセット。
これにワインかビールが付いてしめて12ユーロ!お得!!!


調理の仕方もさることながら、食べ方もワイルドそのもの。
炭火で焼いて新聞紙に包んでやってくるカルソッツをどうするかというと・・・




緑の部分を握り、炭で焼かれて黒焦げになった皮を剥く。




黒こげ部分が全部剥けたら根元に力を入れてちぎる。


そして、ロメスコというトマト、ナッツ、パプリカなどを混ぜた
特製ソースにどっぷり浸して・・・


口をあーんと上に向け、根元から一気に食す。まるで飲むように。
ここまで全部手づかみ。
もちろん手は炭だらけだけど、汚いとか言ってられない。

それにしても、食感はとてつもなくやわらかくて口に入れたらとろけ、
味もなんて甘いことでしょう!
長ネギを普段から食べ慣れている日本の人もきっと驚く甘さだと思う。
とはいえ、地元民はロメスコソースが味の決め手なんだと豪語。

新聞紙いっぱいのカルソッツの無限ループにその他諸々、
寝起きのお腹にはかなりパンチの効いた昼食となった。
レストランでは、カルソッツ後にあらゆる肉の盛り合わせや
デザート、カヴァなんかも出てきて気が遠くなるらしい。
カルソッツはお腹をすかせて行くべし。これに尽きる。


屋外イベントだけあって、バンド演奏もあって、
食後にひと踊りもふた踊りも可能。


途中、かなり酔いの回った人たちで組体操が始まったり・・・


カタルーニャ名物、Castellers(人間の塔)が登場したり。
それはそれは地元色の強いお祭りだった。


それでも念願叶ったりのカルソッツ!
この時期にしか食べられない味をお裾分けしたいものだ。