今年もやって来た、4月23日、Sant Jordiの日。
カタルーニャ版バレンタインとでも言おうか。
詳細はコチラ。もう一年も経ってしまったことに驚く。
予報では連日雨だった週末のはずで、前日も浮かない天気。
が、この日、目を覚ますと晴れ間が!
バルセロナ中の本屋業界と花屋業界がてるてる坊主を吊るしたか、
はたまた守護聖人サン・ジョルディの奇跡か、
とにかく雨が降らなかったことに大勢の人々が感謝したに違いない。
一歩外へ出ると、至る所にバラの花と本のブースが並ぶ。
やっぱりこの日は一年の中でバルセロナが最も美しい日だと思う。
今年はSemana Santa(イースター)の休日と重なったせいか、
去年よりも人出は少ないように思えた。
それでも、自転車で颯爽と中心街に出ようとしたつもりが、
人だらけで全然前に進めない・・・。
今年の売れ筋はというと、出ました村上春樹の『1Q84』
この小説、前々から海外だと「キュー」の部分の遊びが通じない・・・
と思っていたが、 未だにこちらでどう呼ばれているのか不明。
スペイン語版の発売が割に最近だったせいもあって、
どのブースでもいい場所をキープしていたし、
実際手に取っている人をたくさん見かけた。
私は川端康成とか三島由紀夫についつい手が伸びてしまうのだが・・・。
こちらのムラカミ人気はとにかく絶大なんだな。
むしろそれしか知らないってだけなのかもしれないが、
最近はけっこう日本の作家の本が翻訳されているので色々読んでほしいわ、
というのが本音。
次にお花部門だけれど、こんなブースを発見。
バラの花束と一緒に添えられているのは・・・
そう、折り鶴。
売り子の人々のTシャツも『がんばれ、日本!』
さて、Sant Jordiに織り込んで日本の話題がやたら登場するのはなぜかというと、
実は今回のSant Jordiのテーマが「日本とカタルーニャの団結」だったからだ。
もちろん、震災後をうけての日本への哀悼の意と支援を表明してのもの。
当日、サグラダ・ファミリア「生誕の門」前では、
カタルーニャ州政府主催の式典が行われ、要人のスピーチ、
歌や踊りのセレモニーはカタルーニャ公営テレビTV3で生中継された。
その様子はコチラ↓
最後に演奏されたパウ・カザルスの『鳥の歌』を聞いて育った人々は、
人の悲しみを知っているのかもしれない。
こういうことを震災から1ヶ月ちょっとの間に企画して実行する、
いざという時のひとりひとりの行動力には驚かされることが多い。
サグラダ・ファミリアがいつまで経っても完成しない謎がまた深まったが。
この気持ちを受けて、私はどう応えようか?
ひとまず本を抱えてベッドにもぐり込むのであった・・・。
No comments:
Post a Comment