27 February 2010

Cinc Plats

テストウィーク終了!
ってことで、自分へのご褒美にちょっと贅沢ランチ。


CINC PLATS
Adress: C/París 209 08008 Barcelona
Accesso: Metro: Diagonal(L3,L5)
Tel: 932 184 171

外観も内装もシンプルモダンでオサレ〜だった。
地中海料理なんだけど、オーナーが日本人とのことで、
盛りつけや味の繊細さに日本を感じさせる。























白ワインで乾杯の後は、
ビシソワーズでお出迎え。あまりにお腹が減っていてゴクゴク飲む。

これは私が頼んだ一品目。Foieとあったので何かと思いきや、
アンコウの肝だった!!!
バルサミコソースとガーリックのソースは、ほどよい甘み。
お醤油も使われているに違いない。




こちらメインで、セップ茸のリゾット!!!
パルミジャーノ・レッジャーノと絶妙に絡み合い森の香りがする一品。
こっちに来て、米粒を初めて食べた〜。
ネチョネチョじゃなくて、ちゃんと芯もあるとこがニクい。


友人のオーダーしたサーモンには、
下にリンゴのソテーが敷いてあった。




デザートは、チョコレートのジェラートをチョイス。
普段はめったに食べないんだけどね・・・。
なんせトラウマが・・・。
20年程前、ディズニーランドからの帰りの車中で、
いとこがこの味と匂いのリバースをして以来、
なんとなく避けて来た道。

しっかし!!!隣のおじさんが、
それを克服できそうなくらいおいしそ〜に食べてたんだわ!
思わず頼んでしまったよ。。。
濃厚でした。チョコwithクランチ。ずしずしきたわ。

というわけで、満足満足。
その後のショッピングで消費したカロリーを上回るありあまる幸福。

天気も春らしくなって来たバルセロナ♪
華やかな大通りを歩いていたら久々に日本人観光客を目にしたわ〜。
出歩くには格好の季節がもうすぐ到来するのね。





25 February 2010

¡Feliz Cumpleaños!

24日はクラスメイトの誕生日だった。
写真右が本日の主役、スウェーデン出身のSetare。


会場は、Baixador de VallvidreraというBarcelonaの外れにある
シンガポール出身Koh Wan Yinが住んでいるお家。
私のピソとは比べ物にならないほどの大邸宅でビックリ。






すぐそばに国立公園があり、環境的にはかなり健康的。
しかし、家にたどり着くまで数百段の階段を昇らねばならなかった・・・。
この光景、高校時代に毎日のノルマだった石段を彷彿させる。


持ち寄りパーティーということで日本食を・・・
と考えたが学校が終わってからなので寿司などの生物は却下。
ということで、メニューは誰でも食べれそうな唐揚げに決定。
前々日から仕込みに入ったが、鳥もも肉は骨付きしかなく、
解体作業はまるで解剖実験のようだった。
こちらには片栗粉というものがなく、
小麦粉と揚げ物の粉っぽいもので代用。
お酒もスーパにはなかったので、白ワイン使用。
でもキッコーマンの醤油があったのには助けられた。
そして、なんとなく唐揚げっぽいものが出来上がった。
久々の日本のビールで迎えられ、空腹の私たちは早くもいい気分に。
わいわいやりながらの準備は手元が狂っていたに違いない。
主役のSetareもスウェーデン名物ミートボールを持参。
異種混合のビックランチとなった。

それにしてもSetare、やっと21歳になるというのだからうらやましい限り。
だけど落ち着いているし、私が同じ年だった時そんなんじゃなかったなぁ〜
なんて遠い記憶をたどってしまった。


会話とともに膨らむお腹に最後の一撃。
Koh Wan Yin特性のキャロットケーキとアーモンド入りお餅の杏仁スープ。
今週はテストウィークなので、
頭を使った後の甘いものはありがたい。
が、アルコールとたくさんの食事、
食べきれない程のデザートの後は、
もうベッドに駆け込みたいですって状態。


19時には解散となったなんとも健全な会。
重力の法則に従い昇った階段を、今度は
転がり落ちるように帰途に着いた。

23 February 2010

Yes, We Can!!?


もうすぐバルセロナに来て一ヶ月が経つ。
旅人と住人では勝手が大きく違うことを実感している今日この頃だ。




そんな中、一番ストレスなのが、同居人との話し合い。
どうかサグラダ・ファミリアの画像でも見ながら聞いてほしい。
私の同居人は二人。前述のスコットランド出身の女の子C(22)と大家の息子A、といっても38歳・・・。てか大家じゃん!?
二人とも個別に話す分にはいいんだけど、どうもこの二人のそりが合わない。
そんな中、二日前の日曜に強制的な同居人会議に巻き込まれた・・・。


大家の息子Aは、私たちに順番を決めて週一回のみ洗濯しろとのこと。一応私は守っていたんだけど、スコットランド女子Cは、理解できてないようで勝手にしちゃってるわけ。それで、お怒りの様子。


ま、それだけならいいんだけど、その先が永遠と続いたのでまいった。


この息子Aは、洗濯のことのみならず、毎晩夜中に出歩き、家にいると思えば部屋に引きこもってSkypeで彼氏と英語で話しているCの素行が気に食わないらしく、説教が始まった。


それで、英語がよくわからないAとスペイン語がわからないCの間に入って英語もスペイン語もよくわからないけど、その両方を最低限理解でき、伝える事ができる私がその間に入って仲介することになるわけ・・・。


はじめはAの用件だけを伝えていたんだけど、だんだんと自分の哲学語り始めちゃってさ・・・。正直しんどい。。。
このAがね、若い頃はパーティーピープルだったらしいんだけど、大きな事故に遭って、昏睡状態→6年間半身不随の生活を余儀なくされたとかで、それ以来「事故が自分を変えた」ってな思いがあるとのこと。
で、健康な体があるだけで幸せなのだから、君たちはそれを十分身にしみて感じ、努力しなければならない!20年後の自分が何をしたいか常に想像しながら行動しなければならない!ってな具合になってきて・・・。


彼がCにした提案をまとめると、


・自分がやっているChi-Kung(Tai-chiと同じようなもの)を君が望むなら教えるよ。リラックスするには一番なんだ。


・僕たちは一緒に住んでいるんだ。君は君の部屋に住んでるんじゃない。リビングに出て音楽聞いたり、テレビを見たりしていいんだよ。


・夜中に出歩いてばかりでいないでスペイン語を話す努力をしなさい。


・僕の友達が来た時は、Hola!だけじゃなくて、もっと話しをしなさい。この前だって、なんて冷たい子なんだって言われちゃったよ!


で、最後にはオバマの演説を引用して、君が望むなら〜
"Yes, We Can!!!"と絶叫!!!


ちーん。


イギリス人にそのたとえはないだろ・・・。


ちなみに、この息子Aの20年後の姿は、自分のアソシエーションを作って困っている人のメンタルケアをすることなのだとか・・・。
この押し付けがましさはとてもリラックスできたもんじゃありませぬ。


早くも、父親より説教臭いこの同居人に辟易しております。。。
こんなんで、テスト前の貴重な時間を奪われ、散々な休日だったわ。
住んでる場所とか部屋とかは結構気に入っているんだけどね・・・。






あ、でももちろん、私は昨日彼と一緒にテレビを観ましたよ・・・。
かなりご機嫌の様子でした。
単純。

20 February 2010

マハラジャのお呼び!?


日本食→別に恋しくならない
パエリャ→こっち来てまだ食べていない・・・


なのに、カレーの発作に襲われた。


そんなわけで、バルセロナのインド料理屋さんにチャレンジ。
Om India


スペインでのランチは、前菜、メイン、デザート、飲み物がセットになったMenuというものが主流。インド料理屋さんでもしかり。


こちら食前のおつまみ。
・マンゴー
・ヨーグルト
・トマトのサルサ
の3種のソース


これを「プーリ」って言ったっけ?
丸くてパリパリしたパンに付けて食べる。


こちらがサーモンのフィッシュ・パコラ。
スパイスがかかっていたが、
さっきの3種のソースをガンガンかけて食べちゃった。







これがメインのチキンカレー&ナン。
ベジタリアンメニューなら野菜のカレーが選べる。
ここまでですでに私の胃袋のインド化は完了していだが、デザート。
マンゴープリンなんだけど、ドロッとしててか〜なり濃厚。
そしてあま〜い!!!



カレー発作、また時々来そうだ。
だけど、こんなの14:30頃から食べ始めるんだから、
当然夜はノーサンキューってなっちゃう。

スペイン到着後はジェットラグというより、
なによりも食事の時間帯に時差を感じる。

昼→14:00以降
夜→21:00以降

なので、20:00頃レストランなど行っても準備中。
もしくはガラガラで気分が盛り上がらない・・・。

夜食べてすぐ寝るなんて御法度!
と思っていたのもせいぜい一週間。
もはや体がスペイン化しつつある。

15 February 2010

プライベートレッスン

さてさて、前にちょっと学校のことを書いたが、今日は授業の内容について。
日によってテーマは様々なのだが、結構話題になるのが「恋愛」について・・・。それにしても度を越えた授業が先日行われた。
その日はショートフィルムを見て、その内容について議論するというものだったのだが、タイトルが"Clases Particulares"、つまりは『プライベートレッスン』。


大学の数学のテストで落第しそうになった男の子が、女の子に数学の個人授業を受ける。で、その代わりに、男の子は恋愛経験のない女の子にその手ほどきをするのだけど。。。


またその描写がね・・・学校の授業で扱う感じじゃないんですわ・・・。R指定ちょーだい!てな内容。はじめはキスの仕方とかなんだけど、回数を重ねるごとに肌もあらわなベッドシーン。それを静まり返った教室の中でじっと鑑賞。なんかどこ見ていいのかわからなかったわ。


わざわざこれを教材に選ぶ理由がよくわからない。だけど、私たちは真剣にこのストーリーの続きを考えなければいけなかったりする。



そんな宿題をやりつつ、SMAPの吾郎ちゃんが主演の『プライベートレッスン』って映画があったのを思い出してしまった。中居なんかまだヤンキーみたいな格好で出ていたわ。吾郎ちゃんはいいとこのボンボンでドイツ人の金髪美女に確か英語の個人授業を受けているんだけど、そのうちにだんだん恋愛のレッスンになっていくってな今時ない安いポルノ映画みたいな作りのやつ。なんで、ジャニーさんがこの映画にゴーサインを出したのか未だもって不明。SMAPの歴史から、あれは抹消されたのではないかと踏んでいるがこれいかに・・・。


ま、恋愛トークで授業が盛り上がれば、スペイン語の習得も進むということなのだろうが。

13 February 2010

劇団ひとり


一応、わたくし学生としての毎日をここバルセロナで送っている。


Casa Convalescènciaといってモデルニスム建築で有名なサンパウ病院
に併設している厳かな建物で、授業が行われている。


同じ建物内にバルセロナ自治大
(Universitat Autònoma de Barcelona ;UAB)
の医学部があるため、白衣姿の人たちとすれ違うことが多い。
写真左の窓辺にも二人、写っているかな???


受講しているのは大学付属の語学学校のスペイン語(castellano)コース。
学校全体を見渡しても日本人が私ひとりのようなのでびっくりした。

ヨーロッパからの多くの生徒は、エラスムス制度
(映画『スパニッシュ・アパートメント』参照)
を利用した交換留学生で、近々UABでの授業も始まるという。

放り込まれたクラスには、スウェーデン、フランス、シンガポール、
デンマーク、オーストリア、インドネシア、カナダ、と様々な国から
やって来た生徒がいて、とても国際色豊か。
スウェーデン人でもイランからの移民だったり、
カナダ人でもルーツはイタリアのシシリアだったりと、
バックグラウンドが授業のテーマになるだけで興味深い話が聞ける。


あぁ、しっかし、とにかくよくしゃべるよぉ彼らは・・・。


わかっててもわからなくても、とにかく思いついたら口に出す。
それでこそ授業に参加している証なのだ。
おとなしく先生の話なんか聞いていたら、
具合が悪いか、やる気ないかに思われる。


私がよく言われる3か条


1. 大きな声で!
2. もっと大きな声で!
3. もっともっと大きな声で!


はい、これにつきます。
ともかく日本にいたって声の通らない私に、
腹から声を出せなんて・・・かなりムリな要求だわ。


4時間ずつのクラスに加え宿題を終えると知恵熱が出るほど。


毎朝発声練習をしてから登校しようかしら・・・。





12 February 2010

"白い粉"をめぐる論争

家でもコーヒー飲みたい!!ということで、初期投資の一つとしてまっさきに購入したのがこちら。cafeteraとスペインではいうが、要は、お手軽にできるエスプレッソマシーン。
3つのパートに分かれていて、一番下に水を入れ、真ん中にコーヒーの粉をセットし、火にかける。しばらくすると沸騰した水が上部に吸い上げられ、あ〜ら不思議、コーヒーの出来上がり!となるわけだ。
これ、日本でも見かけたことはあったが使ったことはなかった。実家にあったデロンギのエスプレッソマシーンは、作りはモダーンだし自動で淹れられたわけだが、その後の掃除が面倒で、コーヒーが冷めてしまう・・・。なんて言い訳で放置していたくらいなのに・・・。

しかしながら、cafeteraは原始的だがかなり使える。これで朝一番にコーヒーを淹れると、一日をシャキッと始められるわけだ。

さて、本題はというと、このコーヒーに入れる砂糖について。先日友達の家でクレープをごちそうになりながらコーヒを飲むことになった時のこと。私はクレープが甘かったのでコーヒーには砂糖を入れなかった。

そしたら天地がひっくり返るくらいの勢いで驚かれたのである。

そう。スペインではコーヒーに砂糖を入れるのは当たり前のこと。基本エスプレッソベースということもあろうが、甘くないコーヒーなんてあり得ないのだそうだ。

この件については、食品に関するスペイン人と日本人の大きな認識の違いがあるようだ。

こちらに住む日本人の友人のパートナー(スペイン人)も、やはりコーヒーにはスプーン大盛り3杯の砂糖を入れるという。砂糖の入れ過ぎは良くない!と友人が言ったところ、「白いお米の方がよっぽどよくないじゃん」との返答。

どうやらスペインでは白いお米は体に悪い、ということがけっこう言われているらしいのである。日本で砂糖は虫歯になる〜とか太る〜とか言ってとにかく糖分摂取を控えるように白米は忌み嫌われるとのことだ。そのくせ、砂糖に対する恐怖心は皆無、といっていいほどないらしい・・・。

白米が健康に悪いのであれば、日本も肥満大国として名を馳せていることだろうが。



08 February 2010

撮影日和のはずが・・・

自分のピソに越して来て1週間が経った。
私の住む場所は、Sagreraという地域。
数年後にはParisからのAve(新幹線みたいなもの)の発着駅
になるとかならないとかで、これから発展しそうな予感。


今のところ静かな毎日を送れている。
学校からもメトロで2駅でとても便利。
しかし、歩いてもかかる時間は変わらない、
ということで、ここ数日は往復徒歩で通っている。
日本では歩くことってそんなになかったけど、
バルセロナに来てからとにかくたくさん歩いている。
健脚になる日もそう遠くなさそうだ。

到着してからというもの、天気の良くない日が続いている・・・。
その中で日がほんのわずかに出たチャンスを逃すな!ということで、
ルームメイトのスコットランドはエディンバラ出身の女子と
学校帰りに近所の広場までビールを飲みに行った♪
広場にはオレンジの木が植えられていて、なんとも美しい。
写真は雨の日に撮影・・・失敬。



さて、なんだか騒がしいなと思えば、
なんとそこで撮影をやっていた!
おそらくCMだと思われる。
それにしてもカップル役の役者が大根過ぎて笑えた。
正装した紳士たちが、
弦楽4重奏でゴットファーザーを奏でている広場中央に
カップルが手をつないで走って行くのだが、どう見てもぎこちない。
いつかテレビでその映像が流れる日がくるのだろうか・・・。

とはいえ、撮影機材や裏方の人の働きぶりを見学しながらの
ビールはなかなかオツなものだったwww
お気に入りの場所ができたことはここに住む上でけっこう大事。


しかしながら、飲み終わるころにはすっかり日が陰ってしまい、
風もえらく吹いてきて、歯をガタガタさせての帰宅となった。


07 February 2010

遅れてやって来たクリスマス

学校が始まり、長かった一週間がやっと終わった。
ということで、週末はフィエスタ!!!
はい、街に繰り出しましょう♪
友人Guiからお誘いがあったので私も参加することにした。
しかしながら、集合時間はというと・・・23:30・・・・・・遅っ!!!
スペインでは通常です。


この日は、ちょっとした余興があった。
それは、"Amigo Invisible(見えない友達)"という
スペインのクリスマスの習慣にまつわるもの。



親しい友人や会社の同僚との間で、
事前にくじ引きで誰にプレゼントをあげるか決めておいて、
プレゼント交換の日までその人のことを考えながら
プレゼントを選ぶんだとか。
ちなみに、自分が誰にプレゼントをあげるかは当日までシークレット。

このプレゼント交換のおもしろいところは、
まともなプレゼントを選んじゃダメなこと。
この日も、どれだけ笑いと取るかが勝負みたいなとこがあって、
各人バカげた贈り物を手にやって来た。

いざ交換が始まるとそれぞれのプレゼントを見て大爆笑。


頭のてっぺんを押すとインディージョーンズのテーマが流れるお人形。
いたずらされて顔が福笑い状態に変形。





Guiがもらったのは、収納するとワインボトルの形になる折りたたみ傘。

他にも缶ビールを6缶ぶん収納できるベルトや、
こども用のカードゲーム、小学生が使うようなデイバッグect...と、
実用からはほど遠い贈り物の数々。

通常であれば、スペインのクリスマス交換は1月5日の夜に行われる。
それは、キリストの誕生を知った東方の三賢人が各人プレゼントを手に、
キリストの元にやって来たことに由来する伝統的な習慣。

とはいえこの日は、2月5日。
もはや街はバレンタイン商戦真っ只中という中で一ヶ月遅れのクリスマス。
彼らの頭もこれでようやく新年のスタートを切った・・・・・と信じたい。


05 February 2010

カラコーレスの子

さてさて、到着してから自分のピソ(アパート)に移るまでどこにいたかと言えば、もはや7年もの付き合いになるカタルーニャの友人Guiのご実家にお世話になっていた。
Guiの住む家はSarriaというバルセロナでも高級住宅街に位置するところ。日本でいう田園調布のようなものだろうか。

まぁGuiのお家はおじいさん、お父さん、お兄ちゃんも弁護士という由緒正しきおうちだから納得だろうか。お手伝いさんまでいてうらやましい限りである。できることならば、ずーっとここにいられたらすごーく楽だろうなぁと思うが、それはそれで自分のペースで暮らせないのでたまにおじゃまするくらいがいいのであろう。

そんな典型的スペイン人一家の日曜の過ごし方は、家族でお昼ご飯を食べること。この日ばかりはよそで暮らす兄弟たちも続々と実家に集まってくる。みんなお母さんの手料理を楽しみにしているのだ。お姉ちゃんのAnaとMaría、遅れてお兄ちゃんのQuimと久々の再会で話が弾む。





この日のメニュー選びの特権は、日本からはるばるやって来たということで私に与えられた。お母さんは料理上手だ。以前おじゃました際にはやっぱりってことでパエリアをごちそうになったので、今回はぜひ違うものをとオーダー。

フィデオという短いパスタにミートボール状のお肉が入ったトマトスープ。このメインディッシュの前にアペリティフとして、アサリやムール貝などの貝類、パン、ハモンセラーノなどをひとしきり食べた後で出てくるからさぁ大変。これ、食後にお腹の中で相当膨らむのだ。

出されたものを残すのは失礼という大和魂がまだ染み付いている私に、残すという辞書はない。だが、胃弱なんです・・・。

にもかかわらず!!!Guiの家族の中では、私はタフな女としてその名を轟かせているのだ。そう、<カラコーレスの子>として。つまりは、<カタツムリの子>・・・。

数年前に一家に招かれてとあるレストランに行った。そこはカタツムリ料理を売りにするお店。日本の平らなプレートに6個くらい入っているエスカルゴなんて甘っちょろいもんですわ。とにかくお皿に山盛りの茹でたカタツムリが出てくるのだから・・・。サイズもなんか黒くてちっちゃくてどっちかって言うとタニシみたいな感じでグロい。

しかしながら、この時もせっかくお招きいただいたんだからってことで、私、食べました。なのに、Guiの家族はお父さん以外気持ち悪がって誰も食べないの!!!みんなで興味津々カタツムリを食す私を眺めていたわ。ならなぜ私をそこへ連れて来た???と思ったが、その謎は未だ解明されず・・・。

その日以来、私はその名で呼ばれるようになったのだ。もちろん、今回の再会によるGuiのお父さんの第一声も、<カラコーレスの子>!

名残惜しくも重たいお腹を抱えた夕方、私はカタツムリのような足取りで新居へと向かうのだった。

03 February 2010

Moonwalk to Bacelona

とうとうこの地、バルセロナに戻ってきた。

高校の先輩の卒業旅行になぜか一人でくっついて行き、初めてバルセロナの地を踏んだ時、私は絶対ここに住む!と直感した。

大学を卒業してすぐに留学するつもりが、ひょんなことから不眠不休の編集の仕事をすることになったり、そこから逃げ出してからも約4年、結局日本で仕事を続けたりで、何度もバルセロナ行きを断念しそうになった。
昨年の頭にはいろいろな事情で煮詰まってしまい、行くべきか行かぬべきか悩んだあげくやはり行くと決めた道。もはや後戻りはできなかった。

しかしながら、去年は環境の変化がありすぎて心のバランスをかなり崩し、自分が何がしたいのか見失いそうになった。

そんな時部屋の掃除をしていたら、デスクの上に置いていただるまさんがこーろんだ・・・。だけど、だるまさんは自分で起き上がったのだ!!!これはバルセロナ在住6年になる友人が日本に帰国した際にくれたもの。そういえばいただいた時、私はバルセロナへ行く!と願をかけて片目を塗り潰したんだった。

そう、だるまさんのごとく私の人生は七転び八起きだ。そこからは、決意を新たにスペイン行きを実行に移し、滞っていたビザの手続きも順調に進んだり、日本での仕事の片がついたりと考え方で物事がいい方に変わった。

毎日のように続いた壮行会での疲れと、旅立つことでやっぱりナーバスになっていたことで、出発2日前にはマイソウルメイト、Yukkyの前で嘔吐、という大失態を犯したほどだが、なんとか無事に日本から飛び立った。
フライトの関係で雪が降り積もるコペンハーゲンに一泊し、いよいよバルセロナ行きの便に搭乗する。飛行機からの風景が雪山から地中海に変わり、着陸直前に碁盤目状のバルセロナ市街が見えたとき、周りの北欧人がざわつく中、思わず感極まってひとり頬を濡らした。

なんという空の色!なんというすがすがしさ!

そう、この地で第一歩を踏み出した私の足はまだ浮き足だっている。出発前日にDVDが発売になったマイケルのThis is Itで観たように、まるで無重力状態の中にいるムーンウォークだ。

だけど、焦らないで歩こう。後ろ向きに前向きで。

ひとまず、最初の一歩として、日本から連れて来ただるまさんに目を書き入れた。